◆2018-19年度・
第14回和田勇賞授賞式・「和田勇物語」感想文最優秀賞表彰式



◆和田勇賞…今年度該当者なし

◆小学生の部最優秀賞
「和田勇さんの偉大な功績にふれて」
・・・・・・・・・・・・・・・・山﨑淑喜君(内原小学校5年生)

(山﨑君が欠席のため、藤田一希会員が代読)


ぼくは今まで、和田勇さんの名前を聞いたことはあったが
一体どんな人なのか全く知らなかった。
しかし今回、学習するにあたり、
初めて彼の偉大さを知ることができた。
彼は日系二世として生まれ四才の時両親とはなれて
和歌山県ご坊市で九才までの五年間、祖父母宅でくらしていた。
そして九才の時再び米国に戻ることになった。
一九四九年戦後初めて日本人の全米水泳大会出場が実現し
そこで初めて日本人の全米水泳大会出場が実現し
そこで日本人選手がと米した際、
宿舎として自宅を提供し彼らの大会出場を支えた。
彼の行動力は、ぼくのあこがれです。
困っている人がいたら温かい手を差しのべて助ける、
ぼくはそんな優しい人になりたいと思った。
1959年東京五輪準備招致委員に選ばれた彼は
1964年の五輪に向けて各国に協力要請し、開催に大きく貢献した。
戦後何もない東京に何の見返りも求めずに、
私財を投げうってまで招致しようとするなんて本当に驚いた。
戦後、偏見と人種差別の真っただ中に日本はありながら、
そんな逆境をものともせずに東京五輪を成功に導いた、
わが国の復活の立役者となった縁の下の力持ちこそが
和田勇さんだったのである。
ぼくは彼の努力と強い心に感銘を受けた。
彼がいなければ五輪開催はなかったかもしれないといっても過言ではないだろう。
もしもご坊で幼少期を過ごした影響が彼の中にあったならば
同じこの地に住んでいる僕も彼がみた同じ景色に触れているのかもしれないと思うだけで、う
れしく誇らしい気分になってくる。
彼は晩年、アメリカの日系人社会における高れい者し設を作り、
自分のお金や人生を人のために使っている。ぼくには彼が、
異国の地で苦労してきた日系人達を、
うやまい安心して余生をくらしてもらおうと考えたのだと思えて、
むねがいっぱいになった。
自分の周りだけでなく他の国の人の心までも動かせるなんて、すばらしいと思った。
僕は残念に思っていることが一つだけある。
それは彼に出会えないことである。
できることなら同じ時を過ごし言葉を交わしてみたかった。
彼を知るにつれて、その思いはだんだんと強くなっているように思う。
人のために尽くすこと、おたがいに助け合うこと。
口でいうのはかん単だが、とても難しいことだと思う。
僕は彼のように誰かのためになり共に喜べる、
そんな人生を歩んでいきたい。
そして小さなありがとうを積み重ねて少しずつ彼に近づきたいと心から思った。

◆中学生の部最優秀賞
「強い思いを持って」
・・・・・・・・・・・・・・・阿部舞宏さん(湯川中学校2年生)


1964年の東京オリンピック。
私はそれを、当たり前のことのように扱ってきた。
日本でオリンピックが開催されたことは、当然だと思っていた。
しかし、それは大きな間違いだったと気づかされた。
和田勇が呼んできた、
奇跡のオリンピックだということを知った。
和田勇は、有名でもなく、偉い人でもない、
ただの青果店の店主だったという。
そんな人が、オリンピック開催を実現させたことに、私は驚いた。
彼は、名誉やお金が欲しかったわけではなく、
ただ日本や日本人のために、自費で中南米へ飛んだ。
他のどんな人でもできない、和田勇だからこそできたことだと思う。
目標を達成するために必要なこと。
それは能力や地位、資金ではない。
和田勇のように、「絶対にやりとげてみせる」といった強い思いを持ち続けることだと思う。
純粋に、日本を復興させ、世界の中での地位を上げることだけを考える。
与えられたオリンピック招致という大役を、「任務」ではなく、
「一日本国民としての義務」だと捉え、全力を尽くす。
そして、一度始めたら、絶対に、何があっても、あきらめない。
和田勇のこのような考え方が、
遠く離れた中南米諸国の委員たちの心を動かし、
日本を救ったのだと思う。
何か、大きなことを成しとげること。
それは、決して楽ではないし、
やりとげられる確率は低いかもしれない。
しかし、和田勇はやりとげた。
強い思いと、自分を信じる心を持ち、
日本のために尽くしたその生き方は、
誰よりもかっこいいと感じた。
可能性が一パーセントでもあれば、
それを捨てず、信じて、行動できる。
そんな人間になりたい。私は、心からそう思った。



◆その他の入賞者については下記の通りです。
(敬称略)
【中学校の部】
応募者475名 15校
・優秀賞
上田愛莉(県立日高高等学校附属中学校2年生)
沼野竜久(清流中学校2年生)
・佳作
浦崎怜彩(由良中学校2年生)
玉置文美(早蘇中学校2年生)
山吹薫乃(日高中学校2年生)
庄門大和(切目中学校2年生)
立野桂伍(湯川中学校2年生)
鈴木美夏(美山中学校2年生)
山田真史(名田中学校2年生)
大地紗永(印南中学校2年生)
原 季句(大成中学校2年生)
岡本真夢(松洋中学校2年生)
大岩柊哉(稲原中学校2年生)
辻岡あずみ(河南中学校1年生)
石本こまち(御坊中学校2年生)
安原啓信(県立日高高等学校附属中学校2年生)

【小学校の部】
応募者数476名 23校
・優秀賞
丸山明日香(山野小学校5年生)
土井零奈(寒川第一小学校6年生)
・佳作
吉田和花(湯川小学校5年生)
柳原海里(塩屋小学校5年生)
平井千稀(野口小学校5年生)
市川羅海(衣奈小学校5年生)
林 優希(藤田小学校5年生)
北岡真子(御坊小学校5年生)
石本悠人(名田小学校5年生)
森 美月(和田小学校5年生)
湯川叶望(笠松小学校5年生)
吉成日和(白崎小学校5年生)
三好瑛太(由良小学校5年生)
平野沙耶(稲原小学校5年生)
田中みずき(志賀小学校5年生)
玉置琴美(川辺西小学校5年生)
和佐小学校5年生 堀江優甫
佐藤柑奈(比井小学校5年生)
磯崎日向(比井小学校5年生)
青木和香(清流小学校5年生)
大山璃子(印南小学校5年生)
中田浩貴(三百瀬小学校5年生)
小川みちる(切目小学校5年生)

(中学校:応募者数475名15校、
小学校:応募者数476名23校、合計38校951名)

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