◆2017-18年度
第13回和田勇賞授賞式・「和田勇物語」感想文最優秀賞表彰式



◎2017-18年度和田勇賞・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大谷春雄氏(御坊市文化財審議会委員 )
大谷春雄氏

◎2018-18年度和田勇委員会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・委員長:田中博章
大谷春雄様は、御坊市松原通にて呉服店を経営する傍ら、
「御坊市文化財保護審議会委員」、
「御坊市商工振興課観光部の紀州ごぼう語り部」など、
多数の公職に就いておられ、
古くからある郷土文化を発見し、
広報・啓蒙する活動に携わっておられます。
その活動の内容は非常に多岐に亘っております。
かいつまんでご紹介しますと、
平成18年頃から御坊市内の寺内町住居の素晴らしさを
広く啓蒙・広報する活動に取り組んで頂いております。
また最近では、幕末の時代の戊辰戦争で戦った幕府側の会津藩士と
御坊市との繋がりがあることを発見し、
そのエピソードを広く紹介し、
会津と御坊の交流活動にも貢献されております。
御坊市の郷土文化や歴史の素晴らしさを発見し、
広く世に伝導する活動に取り組まれております。
私たちも、何の話題もない、
平凡な町だと思って育ってきましたが、
大谷さんの活動のお陰で、
我が町にも非常に魅力ある文化や歴史があることが分かってきました。
こうした大谷様の活動は、和田勇賞顕彰規定の中でも、
第2条1号の地域の発展、公共の福祉の増進に貢献し、
その功労が著しく、
また同条4号の地域の文化の振興に貢献し、
その功労が著しいことが明らかです。
よって、本年の和田勇賞は、大谷春雄氏に授与することに致しました。
大谷春雄様、おめでとうございます。

今年も『和田勇物語感想文』を募集したところ、
管内の小学校22校の465名、中学校15校の511名、
合計976名という多数の応募という多数の応募を頂きました。
1月中旬に応募を締め切り、最終選考を実施した結果、
最優秀賞に、
小学生の部・志賀小学校5年生、寺井巴菜さん、
中学校の部・日高附属中学校2年生、祭本真由さん、
の作品が選出されました。
寺井さん、祭本さん、おめでとうございます。
お二人の作文は、構想力、論理力、文章表現、文字の素晴らしさ、
どれをとっても素晴らしく、
審査員一同、ただただ感嘆するばかりでした。
寺井さんの文章は、豊かな発想力に恵まれた、
のびのびとした文章でした。
また、祭本さんは、短く簡潔な文章を継いでいきながら、
非常に論理的で、かつしっかりとした文章でした。
とても我々にはマネもできない、
作文のお手本にしたいと思うような、素晴らしい文章でした。

私どもロータリークラブは、
将来豊かな小中学生の方々に、
毎年「和田勇物語」を読んで頂くようにお願いしております。
和田勇氏は、約100年前の御坊日高の土地で、
小中学生の皆さんとほぼ同じ年頃の時期を、
皆さんが歩く道を歩き、
皆さんが食べる魚や野菜、米を食べて育ちました。
ただ、和田勇さんは、幼少の頃は、家庭環境に恵まれず、
また敵国での生活を余儀なくされ、
正直、今の私たちには想像しがたいような少年時代を過ごしてきたのです。

しかし、和田勇さんは、へこたれることなく努力し、事業に成功し、
しまいには、国のため、社会のため、恵まれない人々のために尽くしてきました。
このような話をしますと、
和田勇さんは、私たちが到底及びもしないかのような偉人ですが、
しかし、皆さん、和田勇さんは、私たちの身近で育った人なのです。
和田さんにできて、皆さんにできないことはありません。
皆さん、しっかり勉強やクラブ活動、日々の生活に打ち込んで頂き、
皆さんなりに大きな目標や夢に向かって努力して頂きたいと思います。

そして成功の暁には、和田さんのように、
皆さんが、少しでも世のため、人のために尽くして頂きたいと思います。
私たちは、無限の可能性を持つ小中学生の皆さんに、
皆さんなりの和田勇さんになって頂きたい。
そう願って、和田勇物語をお読み頂くようお願いした次第です。
寺井さん、祭本さん、素晴らしい感想文をありがとうございます。
また、寺井さん、祭本さん以外の、
この感想文に参加してくれた小中学生の皆様も、
どうもありがとうございます。
小中学校の皆さんが、各自に大きな夢と高い目標を持って、
それに向けて努力し、社会に貢献してくれる大人になることを期待しております。
私の講評は、これにて終わります。


◆第13回和田勇物語感想文優秀作品表彰式

◎和田勇物語感想文・小学生の部最優秀賞
「豊かな心を持って」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・寺井巴菜さん(志賀小学校5年生)
寺井巴菜さん
私は、豊かな時代に生まれ、
今、食べる物や身の周りの物に困ることなく生活しています。
和田勇さんが、貧しい時代に生まれ、
両親と離れて暮らした事を想像すると、
とても心苦しい気持ちになりました。
でも、祖父母がいる名田町で過ごした5年間は、
きっと心あたたまるような日々だったのではないのかなと思います。
そして、幼少期から、自立した心の持ち主だと感じました。
苦しく困難な時も「頑張れた事はええ財産、苦労はきっと報われる」など、
いつも前向きな言葉が心に深く残りました。
日本の選手を受け入れた時、とても寛大な人だと思いました。
日本もアメリカも祖国で大切だという、
ふるさとへの愛情が伝わってきました。
私は、おもてなしの一つ「おかいさん」がとても気になり、
食べてみたくなりました。
冬休み中、母に言って作ってもらいました。
父と母は、曾祖母が作ってくれたので、よく食べていたそうです。
初めて食べた「おかいさん」の味は、
あたたかくて、優しくて心もあたたまる感じがしました。
和歌山の郷土料理で和歌山出身の選手が大活躍できたと思うと、嬉しくなりました。
私は今まで何度か戦争の事が書かれた物語を読みました。
夏休みには戦争を学ぶ平和学習があります。
「戦争」という言葉を聞くと恐怖と悲しさでいっぱいになります。
戦争が終わった後もアメリカで日本人、
日系人に対する偏見があった事を知りました。
今のような平和な暮らしができるまで、
和田勇さんとその時代を支えてくれた人達がいるのだと思いました。
今がある事を感謝しなければいけないと思いました。
和田勇さんが、自分の身を投げうって祖国の為に働こうとする情熱を知り、
私は人の為に、純粋な心で尽くす事ができるのだろうかと考えました。
私は、お得な事は嬉しいし、
損な事はしたくないと思ってしまっていたのが正直な気持ちです。
でも、和田勇さんの生き方を学び、
私も心を広く持ち、困難な事が起きた時、
相手の気持ちになってすぐ行動できる人になりたい、
自分よりも周りの人の幸せを願うような人になりたいと思うようになりました。
そして、これから自分が育った町を一生大切にしたいと思いました。
小さな事でも自分にできることがあればやっていきたいです。
2020年には、東京オリンピックの開催が決まっています。
和田勇さんが生きていたら、どれだけ喜んだでしょう。
諦めない心を持ち、努力し続けたら、
いつか大きな目標や夢にも立ち向かう事ができるのだと思いました。
豊かな時代に生まれた私達だからこそ、心が貧しくならないように、
和田勇さんの生き方を胸に刻み、生活していきたいです。


◎和田勇物語感想文・中学生の部最優秀賞
「何か、お役に立ちたいと思っただけ」・・・・・・・・・祭本真由さん(日高高等学校附属中学校2年生)
祭本真由さん
「何か、お役に立ちたいと思っただけ。」
そう語るのは、和田勇さん。
どれだけ多くの人が彼のその優しさに助けられたことか。
私もその内の一人だろう。
私は、彼の生き様に感動に、そこから多くのことを学んだ。
恵まれなかった幼少期、辛かった戦時中、
そして、差別に苦しんだ戦後。
決して良い環境の中で過ごしてこられた方でないはずだ。
しかし、彼はいつも前を向き、自らが希望の光となって、
多くの人々に幸せを分け与え続けた。
そして彼の行動力、思いやりに溢れた心、ほとばしる熱意。
これらこそが、東京オリンピックの十ヵ国にも及ぶ招致活動を自ら進んで行い、
成果を上げることができた根本にあったのだろうと私は思う。
私にはそのようなことができるだろうか。
多分、できないだろう。
私と和田さんの違いは何か、考え、
私はある一つのことに気が付いた。
それは、どれだけ人を大切にできるかだ。
和田さんには日本という愛する祖国があり、
また、日系人の仲間とともに暮らしているアメリカがある。
彼は日本もアメリカも、両方を大切にし、
私の目にした写真では常に笑顔だった。
私はどうだろうか。
家族、友人、仲間……。
皆、私を支え、幸せにしてくれるが、私はいつも、一方通行だ。
本当に人を幸せにしてあげたいと思っているなら、
皆に笑顔で寄り添ってあげられるだろうし、
困っている人には、迷わず手を差しのべるだろう。
私は、和田さんに感謝したい。
前向きに生きていれば、私が皆の希望になれば、
皆に幸せを与えられるということを学ばせてもらったから。
これからは、思いやりの心を持って、全てのことに熱意を注ぎ、
人のためになることは迷わず、積極的に取り組んでいきたい。
そして、いつか、
「何か、お役に立ちたいと思っただけ。」
と言えるようになりたい。

集合写真


★その他の入賞者の皆さんは、以下の通りです。(敬称略)
【中学校の部】応募者名511・15校

■優秀賞
中村佳月(河南中学校1年生)
小早川えりか(県立日高高等学校附属中学校2年生)
■佳作
湯川未結(早蘇中学校2年生)
𠮷川七海(印南中学校2年生)
阪本桃菜(河南中学校1年生)
中本胡桃(御坊中学校2年生)
新井真菜(稲原中学校2年生)
樫木 彩(湯川中学校2年生)
長峪伊翔季(美山中学校2年生)
山下明日香(清流中学校2年生)
笹野文乃(日高中学校2年生)
片山華子(由良中学校2年生)
松井友希(名田中学校2年生)
田中望夢(大成中学校2年生)
坂田弥由(切目中学校2年生)
佐藤寧々(松洋中学校2年生)
橋本 葵(湯川小学校5年生)
湯川寛生(志賀小学校5年生)
村上愛來(切目小学校5年生)
岩城 彩(塩屋小学校5年生)
赤松采花(中津小学校5年生)
田中 花(稲原小学校5年生)
山本詩月(比井小学校5年生)
上平安都葉(白崎小学校5年生)
中野 哲(印南小学校5年生)
藤本光咲(川辺西小学校5年生)
前田七瀬(由良小学校5年生)
青山莉奈(内原小学校5年生)
小竹誉人(御坊小学校5年生)
川口侑希(衣奈小学校5年生)
谷口侑里香(山野小学校5年生)
岩﨑祐佳(藤田小学校5年生)
梅田咲羽(名田小学校5年生)
寒川絢心(笠松小学校5年生)

【小学校の部】応募者数465名 22校
■優秀賞
西山友梨(野口小学校5年生)
神野美桜(松原小学校5年生)
市原佑夏(清流小学校5年生)
■佳作
橋本 葵(湯川小学校5年生)
湯川寛生(志賀小学校5年生)
村上愛來(切目小学校5年生)
岩城 彩(塩屋小学校5年生)
赤松采花(中津小学校5年生)
田中 花(稲原小学校5年生)
山本詩月(比井小学校5年生)
上平安都葉(白崎小学校5年生)
中野 哲(印南小学校5年生)
藤本光咲(川辺西小学校5年生)
前田七瀬(由良小学校5年生)
青山莉奈(内原小学校5年生)
小竹誉人(御坊小学校5年生)
川口侑希(衣奈小学校5年生)
谷口侑里香(山野小学校5年生)
岩﨑祐佳(藤田小学校5年生)
梅田咲羽(名田小学校5年生)
寒川絢心(笠松小学校5年生)

(合計976名)

和田勇委員会記録Indexへ戻る